主訴:右膝の内側の痛み
年齢:60代男性
お悩み・症状
1週間前にゴルフに行き、その後から少し違和感があった。
膝に違和感はありつつも、普通に日常生活を行っていたら段々と痛みが強くなり、歩くのも辛くなってきたため、整形外科を受診した。
レントゲンを撮った結果、「変形性膝関節症」と診断を受け、ヒアルロン酸の注射を5回打ち、それでも良くならなかった場合は手術を検討と言われたとのこと。
以前から通われていた患者様だったため、変形しているからもう治らないと思いつつも、一度膝も診てもらおうと思い、お越しいただいた患者様です。
施術内容・経過
<初診>
問診をし、心当たりのある原因を聞いていくと、ゴルフ前の準備運動やゴルフ後のセルフケアを怠ったために痛めてしまったのではないかとのことでした。
動きを診ていくと、まず歩行時にも痛みはあり、しゃがむことはできず。
階段の昇降時も右膝の内側が痛むとのこと。
その後、触診を進めていくと、膝の内側に熱感や圧痛が著名に見られたため、炎症が起きていると判断しました。
また、全身の可動域の検査や姿勢分析を行った結果、右股関節と背中の柔軟性の低下が著明にみられ、それらによって右膝内側(半膜様筋)に過剰な負荷がかかっていたのではないかと推測し、治療をしていきました。
まず、炎症を抑えるため膝周囲の筋肉に対して鍼通電(鍼に電気を流す方法)を行った後、股関節や背中の柔軟性獲得のための手技治療(筋膜リリースやストレッチなど)を行いました。
すると、しゃがみこむ事はまだできませんが、歩行時の痛みはかなり軽減。
テーピングにて軽い固定を行い、その日の治療は終了。
<1週間後、2診目>
歩行時の痛みはなし。違和感のみが残るとのことでした。
しゃがみこむ時の痛みも10割→7割へ
しゃがみこむ時の痛みがまだかなり残るため、前回同様、股関節や背中を中心に治療し、右膝にかかる負担を減らしながら、膝周囲の筋肉(半膜様筋や腓腹筋など)に鍼治療を続けて行いました。
すると、しゃがみこみ時の痛みの強さが7割→4割へ。
元々あった痛みよりも半分近く軽減したとのこと。
今回はテーピングはせずに、セルフストレッチを伝え、また1週間後に診させて欲しいと伝えた。
<1週間後、3診目>
膝の痛みは、前回治療後は4割であったが6割ぐらいまで戻ってしまいました。
しかし、前回よりかは少し良くなっているとのことでしたので、引き続き前回と同様な治療を行いました。
術後は、前回同様に痛みは残り4割程度まで軽減。
今回はセルフストレッチに加えて、簡単な「セルフエクササイズ」も伝えました。
<1週間後、4診目>
一週間、セルフストレッチとセルフエクササイズを実施していただいた結果、
前回治療後からの大きな戻りはなくしゃがみこんだ時の痛みは4割程度のままでした。
治療も前回同様に進めていき、今回の治療後の痛みは無くなり、違和感だけが残るところまでもっていくことができました。
また、新たなセルフストレッチおよび「セルフエクササイズ」を伝えたのちその日の治療は終了。
<1週間後、5診目>
痛みは1割ほどまで減り、
歩いている時の違和感は少し残るとのことでした。
ずっと趣味であるゴルフは膝が痛かったため中止していたが、痛みがある程度落ち着いたため、軽く練習をしたが痛みがぶり返す事はなく、状態は良いとのこと。
治療は今まで通り同様に行い、まだ痛みも1割ほど残るため、現在も治療は継続中。
今後はゴルフも復帰し、趣味は継続して行いながらケアも含め、残りの痛みや違和感も取り切れるように治療を進めていく。
最後に
こちらの症例は整形外科では「変形性膝関節症」による痛みだと診断を受けたが、結果的に痛みの原因はそれだけではなく、膝周囲の筋肉や靭帯の炎症や滑走障害によるものが大半を占めていたケースになります。
「変形性膝関節症」によって損傷を受ける「膝軟骨」には痛みを拾う神経や血管は通っていないため、ただの軟骨のすり減りだけでは本来痛みは感じません。
もちろん、変形による痛みが大半を占めているケースもあります。
その場合、手術を前向きに検討する必要があります。
しかしそういったケースはそれほど多く無いのが現状です。
今回の症例の場合、痛めたきっかけが明確にわかっていた(ゴルフ後から痛かった)ため、変形による痛みではないと判断しました。
画像での診断は構造的な異常があるかどうかを判断するためのものであり、それが「痛みと関係しているかどうか?」はまた別の話と言うことです。
手術を勧められているが怖くてやりたくない。
画像による診断に納得いっていない。
もう諦めてしまっている。
ここまでお読みいただいた方はそんなお悩みがあるのではないでしょうか?
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